4.2 典型的な事例

本稿は九州の小都市鹿児島や本州の大都市の京都を例に挙げる。鹿児島は日本の九州の一番南のところに位置する。日本の中心から遠く離れている小さい都市として、鹿児島ならではの神社の祭りも持っている。鹿児島の主要神社には、照り国神社と護国神社が二つある。毎年の旧暦6月18日にこの二つの神社で六月灯が行われ、鹿児島は自然風景が素晴らしくて、神社も重要な観光地として、古来日本人向けの祭りは現在外来者も参加するようになった。

京都は本州に位置する古都として、歴史が長くて世界で知名度が高い。祇園祭は日本三大祭の一つに数えられ、最も有名なのは京都の八坂神社の祇園祭である。その歴史の長いこと、またその豪華さ、祭事が一ヶ月にわたる大規模なものであることで広く知られている。

　以下は六月灯と祇園祭り、またそれぞれの開催についてを紹介する。その二つの神社祭りは各自の独特点があって、地域で人気が高いと思われる。　

4.2.1 六月灯の由来と開催

古来、「六月のオツメアゲ」といって、早馬神や鎮守様などにお燈明を上げ、牛馬の疫病祓いや田の病虫害駆除を祈るならわしがあったそうで、こうした民間の行事が洗練されて六月灯の祭りになったという起源説がある。六月灯は毎年の旧暦の6月18日に行われる。この時期、県下の神社には氏子や子供たちが和紙に様々な絵や文字を書いたものを張り付けた灯籠が奉納される。六月灯の夜はこの灯籠の絵や文字を蠟燭の淡い光が優しく映し出す。参道にずらりと並んだたくさんの灯籠を眺めるのも夏の楽しみの一つとなる。

六月灯が開催される神社では、特設の舞台で子供たちの歌やダンス、芸能などが奉納され、また、縁日が立ち並ぶ。それに、最も各地域・集落に密着したお祭りで、地元の人や遠方から来た人など大勢の人でにぎわう。その日に、人々は奇麗な浴衣を着て、町通りを通って神社に行く。神社前の通りに多くの屋台を出したり、扇子を配ったりする。神社の中に、夏越の大祓へという茅輪神事がある。つまり、人間の罪穢れを祓い、本来の清浄な心を取り戻す茅の「輪くぐり」である。直径約3メートル、太さ約20センチの茅の輪が拝殿前の境内に設けられ、家族連れや個々人が参集する。茅の輪を左へ一回、右へ一回、さらに左へ一回と「8」の字形にくぐったうえ、拝殿へ進み、恭しく参拝する。

　現在の鹿児島で、六月灯の開催は政府、会社と学校に支持されると思われる。会社は和紙の灯籠の表面に社名を書いて個々の会社を宣伝する。学校では、学生たちは自主的に申し込んで自分が描いた絵を提出する。その他、出演者も様々な伝統芸能を表演する。

　六月灯は鹿児島ならではの神社の祭りで、多くの人に知られていないものである。しかし、この祭りは長期間にわたって引き続き毎年の夏に行われている。これはすでに鹿児島の人々にとって不可欠な夏の風物詩となる。

4.2.2京都の祇園祭

　祇園祭は明治までは祇園御霊会と呼ばれた。その起源は一般的には貞観11年に疫病の退散を願い、66本の鉢を立て、神輿を神泉苑に送った時とされている。その後、鉢は華麗に装飾されるようになり、町衆の財力を示すようになっていった。応仁の乱により鉢は全滅したが、33年の年月をかけて、町衆は莫大の費用をかけて、祇園祭りを復興している。祇園祭りは7月の一ヶ月間に渡り京都の中心部、及び八坂神社で行われる。しかし、一番有名なのは山鉢が立ち並ぶ宵山、そして山鉢が巡行する三日間である。 日本神社祭祀与民众生活的联系研究(4):http://www.chuibin.com/riyu/lunwen_206219.html