3.2 神道教の特徴

　神道教には日本民族の世界観と自然観が含まれる。そして、民衆生活はある程度で神道教の信仰観念に支えられる。

第一、神道教は仏教や儒教や道教などとの関係があって、それらの影響を多く受けた。王華（2011）は神道教は仏教や儒教や道教とぶつかって融合する過程を経て発展していると考えられる。すなわち、神道教は日本文化と外来文化との融合するものとして発展しつつある。中世から近世にかけて思想的に新たな展開を生み出して、日本文化にも大きな影響を与えてきた。時代の変遷にも関わらず、日本独自な神観念は変えることなく、今まで受け継がれている。

第二、日本神社は国民の身近なところに多数存在している。任婷婷（2010）は神様が多いから、日本民衆は日常生活の中で神の姿を感じながら豊かな生活を育んできて、畏敬の念を抱きながら接してきたと考えた。人間は神様に祭りを捧げる同時に、神様からの守りをいただく。これは正に日本民衆の自然観や氏神の信仰を反映できると思われる。

第三、日本神道教に、神を敬い、祖先を大切にするという考えがある。任婷婷（2010）は神道教では、日本民衆は神様の子孫で、神様も子孫を守る義務があると考えられる。日本民衆は自分たちを見守ってくれる神を丁重に祀ることで、神様と深いつながりがあると考えた。

　以上の特徴から日本の神道教の信仰がしみこんでいることが分かる。そういう特徴は日本民衆と神社との関係に影響を与える。

3.3 神社の機能

　日本神社の原初の機能は自然との関わりと考えられる。石田一良（1994）は「『古事記』、『日本書紀』、『風土紀』、『万葉集』、『祝辞』によると、上古の日本人はこれらの神霊に捧げる祈りが、ただ生命の生産と成長、そして生活の安定した繁栄という生活化している、すなわち現実的なことと関係がある」と述べた。

　時代とともに、原初の機能に拘りなく、色々な新しい機能が生まれた。張佳梅（2013）は世相が移り変わって、祭りはその地域にあった形態で引き継がれているということを指摘した。有田朋央（2017）は博多を例として、神社祭りの都市の発展への強い影響を説明した。博多には長い間政治権力がそこに居を構えたことはなかった。武力を持たない博多の町はたびたび戦火に見舞われたが博多は度重なる復興を続けてきた。その復興の背景にあったのが華美になる祭りであると考えられる。そこに存在するのは博多ならではの祭りによる強い固有なコミュニティーであり、「博多らしさ」である。多くの地方で、伝統的な祭りは今変化しつつ、現代の生活に合うと思われている。

　神社の機能が人々の自然崇拝から社会経済の面で観光業の一部に変化した。それらの機能は時代の背景があって、人々の生活需要を満足すると考えられる。

4 神社の祭りに対する民衆の役割

日本には数えきれないほどの神社が点在している。農村から大都市にかけて、どこでも神社の祭りを行われる。それゆえ、日本民族は祭りの国とも言えると考えられる。日本には地方の伝統的な独特な祭りがあって、各神社は年に数回お祭りを行われている。

4.1 民衆生活に関する神社祭り

一般的に、神社の祭りは主に祈願儀式、通過儀礼、年中行事などに分けられる。通過儀礼は古い時代から続けてきて、その中に今でも根強く残っている儀礼も存在している。例えば、帯祝いやお宮参りや結婚式などが挙げられる。帯祝いとは妊婦の妊娠五ヶ月目の頃の戌の日に、安産を祈願して腹帯を巻く儀式のことである。安産祈願は一般に各地の産土神社に参拝する。お宮参りとは、子供が無事に生まれて、一か月目を迎えたことを、その土地の守り神である産土神に感謝して報告し、子供の健康を祈る行事である。また、年中行事には、お正月と七五三も典型的な例と言える。日本では、お正月の祝う期間は最初の三日間であり、日本人にとって最も大事な期間である。元旦の日に、日本人は神社や寺へ初詣に行く。初詣は年明けてから初めて神社や寺に参拝するということである。昨年の感謝をあげながら、新しい一年の健康と幸福を祈ることが多い。また、人によく知られている「神前結婚」という結婚式がある。もともとは皇居の賢所で行われる皇室の婚儀である。同様な結婚式を挙げたいという気運が全国間で高まってきたことをきっかけに、明治以降神前結婚は広まってきた。 日本神社祭祀与民众生活的联系研究(3):http://www.chuibin.com/riyu/lunwen_206219.html